Blender2.8では、Blender2.79と比べて様々な部分が変更された。
この記事では、自分で躓いた点やTwitterでよく見かけた戸惑いやすい所をまとめる。
もくじ
インストールしたらBlender2.79が上書きされた
https://www.blender.org/download/
上記のBlender2.8ダウンロードページから、普通に「Download Blender 2.80」のボタンからダウンロードすると、インストーラーがダウンロードされる。
そのインストーラーを使用して入れると、Blender2.79が上書きされる。
回避策 - zipをダウンロードする
- ダウンロードページの、「 macOS, Linux,and other versions」から、「64 bit.Zip」でダウンロードする
- 32bitのものもあるが、自分のパソコンが古くなければとりあえず64bitで構わない
- zipを解凍する
- フォルダ名を「blender280」 などに変更する
- 既存のBlenderフォルダと被らないように
- C:\Program Files 内に解凍したフォルダを追加する
- あとは好きなようにblender.exeのショートカットをデスクトップに置いたり、タスクバーに登録する
回避策 - フォルダ名を変える
インストーラーを使用する場合でも、下記のように名前を変えて回避する方法もある。
Blender2.79のファイルを開いたら非表示オブジェクトが消えた
「Blender2.8で開いたら、存在するはずのオブジェクトが、 Alt + Hでも表示を戻すことができない」
そのような場合は、ビューポート表示をオンにする。
Blender2.8では、Hキーで操作できる表示状態とは別に、[ビューポート表示]というもう一つの表示状態が追加されてた。
Blender2.79で、Hキーで非表示にしたオブジェクトがあるファイルを開いた場合、このビューポート表示に変換されてしまい、Alt + Hでも表示を戻すことができなくなる。
アウトライナーでビューポート表示・選択・レンダリングなどのアイコンを表示する
ビューポート表示のアイコンはデフォルトで非表示になっている。
これを表示するようにしてデータを把握しやすくする。
- アウトライナーエディター →
- ヘッダーのソートっぽいアイコンをクリック
- 表示させておきたいアイコンを有効にする
自分は選択・表示・ビューポート表示・レンダー を有効化している。
それ以外は複数シーンを扱う時などに使う。
なんか色味が違う
Blender2.8では色味を補正するカラーマネージメント設定が、リアル系向けの調整にされている。
カラーマネジメントのビュー変換の設定が、デフォルトで[Filmic]になった。
アニメ調などのリアル指向ではない場合やBlender Renderに慣れてる人は、[標準]にした方がいいかもしれない。
- プロパティエディター →
- レンダー →
- カラーマネージメント →
- [ビュー変換] を[標準]にする
設定が自動保存するようになった
Blender2.8で、Blenderの環境設定が自動保存されるようになった。
人によっては勝手に保存してほしくない、という場合は、手動保存するように設定をいじる。
- トップバー → 編集 → [プリファレンス...] で、設定ウィンドウを表示
- 左下のアイコンから、[プリファレンスを自動保存]のチェックを外す
- ボタンがでてくるので、今後はそれを押して保存する
- ちなみに、設定が変更されていない場合はボタンが暗くなるようになった
レンダラーの変更方法
ヘッダーからプロパティエディターのレンダーに移動された。
合理的な位置になったといえる。
プロパティエディター → レンダー → [レンダリングエンジン]
[重複頂点の自動結合]はどこに行った?
Blender2.79ではヘッダー内にアイコンとしてあったが、ここに移動された。
各種操作をした時に、重なった頂点を自動的に結合する。
- プロパティエディター →
- ツール →
- 自動マージ
ちなみにNキーのツール → オプションからや、
ヘッダーを右クリック → ツール設定を表示 → 出てきたヘッダーメニュー内の右からもアクセスできる。
[重複頂点の削除]はどこに行った?
頂点をマージの中に分類され、[距離で(By Distance)] に改名された。
3Dビューのヘッダー → 頂点 → 頂点をマージ → [距離で]
UVが表示されない
Blender2.8では、UVエディターと画像エディターが2つに分かれた。
UVを表示するには、UVエディターにする必要がある。
ちなみに、パイメニューなどのオペレーターからエディターを切り替える場合、似たようなエディター同士で切り替わるようになった。
多重解像度モディファイアで、ビュー操作すると表示がおかしくなる
[操作を高速化]という設定が原因。
多重解像度モディファイアを使用時、「ビュー操作中では低解像度表示にして高速化する」という機能がある 。これがデフォルトで有効になったため、ビュー操作中はメッシュがカクつくようになった。
- 3Dビューのヘッダー → スカルプト → [操作を高速化]
画像テクスチャを設定する方法
Blender Renderがなくなったため、Blender2.8からはノードを使用する必要がある。下記の記事で、以下の3つを紹介する。
- ノードでテクスチャを設定する初心者向けの方法
- プロパティエディタのみでテクスチャを設定する方法
- アドオンを使った高速設定方法
ノードで画像の透過設定・影も透過する方法
各マテリアルのオプションから、透過設定をする必要がある。下記の記事で紹介する。
ショートカットだけでBlenderを終了する方法
データが保存されていない時に終了しようとすると、セーブするかどうかを聞くようになった。
今までは終了 → [スペースキー] ですぐさま終了することができたが、今後はショートカットは1,2,3で操作できる。
すぐに終了したい場合は、[Ctrl + Q] → 保存[1]/ 破棄[2] と覚えるとよい。
キー | 動作 |
---|---|
1 | 保存 |
2 | 変更を破棄 |
3 | キャンセル |
放射シェーダーをライトにする
Cyclesレンダーでは放射シェーダー をライトとして使うことができた。
Eeveeレンダーでも手を加えると一応ライトとして使うことはできるので、その方法を下記の記事で紹介する。
ちなみにベイクに多くの時間がかかるため、実用的ではない。
その他役に立ちそうなリンク
Blender | Blenderチートシート・基本操作ショートカット一覧表(日本語)2.80b+業界互換キーマップ版 - Road to 3DCG
http://rt3dcg.blogspot.com/2019/02/blender280-cheatsheet.html
【Blender2.80正式版引越メモ】 - pixiv