
カーブで作った髪をカーブデータのまま、ボーンで動きを付ける方法を紹介する。
メッシュ変形モディファイアを利用する。
もくじ
まえがき

本来、ボーンで動きを付けるにはメッシュにウェイトを付ける必要があり、ウェイトを付けるにはカーブをメッシュ化する必要がある。
ただ、一度メッシュ化すると元のカーブには戻せず、あとで修正したい時は後戻りの手間がかかる。
メッシュ変形モディファイアを利用すればカーブをカーブのまま間接的にボーン設定することができる。
構造

構造的には、下記のように関連付ける。
- 髪のボーン
- ↑ [アーマチュアモディファイアでバインド] ↓
- 仲介用の簡易メッシュ
- ↑ [メッシュ変形モディファイア] ↓
- カーブの髪
仲介用メッシュを作る

メッシュ変形モディファイアで参照先となる仲介用メッシュを作る。
髪全体を覆うように作れば何でもよいので、ここは大雑把な作りでよい。
ただし、ギリギリ覆う程度だとうまく変形しないことがあるので、一回り大きめに余裕を持ったサイズに作ること。
ボーンを作る
髪全体を大雑把に動かすので、ボーン数でもいいかも。
ボーンと仲介用メッシュをバインドする
ここは通常のメッシュへのバインドと同様に、ボーンと仲介用メッシュを親子付けすればよい。
- ペアレント(P) > アーマチュア変形 > [自動のウェイトで]
上部はルートの髪ボーンで塗る

髪の上部は動かないようにするために、髪ボーンの一番親のボーンでウェイトを塗る。
メッシュ変形モディファイアを設定する

カーブの髪オブジェクトに、メッシュ変形モディファイアを設定する。
ターゲットオブジェクトに、仲介用メッシュを設定し、「バインド」を実行する。
もし、仲介用メッシュのポリゴン編集や後から形を変えたい場合は、「バインド解除」を実行し、一旦関係を切り離してから編集、再度バインドする。
- プロパティエディター > モディファイア タブ > 変形 > メッシュ変形モディファイア
注意点
- あくまで簡易的なバインド。
- 髪全体を覆う大雑把なメッシュで変形させるため、髪の束を個別に変形させることは難しい。
- カーブの髪オブジェクト自体はボーンに親子付けしない。
- メッシュ変形modで既にボーンと紐づけられているため、ボーンやボーンを親とするオブジェクトに親子付けするとおかしくなる。
- ミラーモディファイアとは併用できない。
- ビューポート上ではうまく機能しているが、レンダリングするとメッシュ変形モディファイアの影響が消えてしまう模様。
その他の方法 (物理シミュ + ラティス)
こちらの動画ではソフトボディとラティスで動きを付けている。
ベイクの必要性があるが、身体の動きに合わせて自動で現実的に髪を揺らすことができる。
揺れドライバー
揺れる動きを自動で作れるアドオンはこちら。