保存せずにクラッシュしてしまったデータを復元する方法・その他ファイル内のデータを復旧する方法を紹介します。
もくじ
自動保存から復帰する

Blenderは標準で、2分感覚で自動保存がされている。
下記からデータを復帰できる可能性がある。
- ファイル → 復元 → 自動保存...
実際のデータは、パソコンの一時作業フォルダ(Temp)に保存されている。
ここのデータが一掃されない限りは復帰することができる。
- C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp\
自動保存設定を変える場合

Blenderでは、自動保存時の負荷をユーザーが気にしないよう自動処理している。
気になるようであれば、必要に応じて下記から設定を変えることができる。
- 編集 → 設定 → セーブ&ロード → 自動保存
.blend1から復帰する

手動保存した時に、○○.blend1 のように、末尾に数字のついたファイルが保存される。
これも自動バックアップの1つで、Blenderのプロジェクトファイルとして開くことができる。
バージョンファイルを開く

フィルターの上記のアイコンを有効化すれば、blend1 などのバックアップファイルもブラウザーに表示することができる。

このバックアップファイルが問題なければ、別名保存か、ファイル名変更で末尾の数字を除去しておく。
これで今後普通の.blendファイルと同じようにダブルクリックからファイルを開くことができるようになる。
- ○○.blend1 などのファイル名を変更し、末尾の数字を除去する
バージョン設定を変更する場合
[バージョンを保存]の数値を0にすれば、このファイルが自動作成されなくなる。
こちらの自動バックアップが不要に感じる場合は、設定変更するとよい。
- 編集 → 設定 → セーブ&ロード → バージョンを保存

自動的に作成されてる
手動で複製し、バックアップを取る

〇〇_01.blend のように、ファイル名の末尾に手動で番号をつけ、クラッシュしそうな動作やバックアップを取っておきたい動作をする前に別名保存しておく。
Blenderには、自動で連番数字を上げる機能があるので、それを使って〇〇_02.blend のように数字を上げて保存する。
自分は、こちらの方法を使っていて、バージョン保存機能の方は0設定にして無効にしている。
- 〇〇_01.blend のようにファイル名を付ける
- 別名保存
- ファイルブラウザーで、テンキーの+ / - キー によりファイル連番数字の増減
- ファイル名が、 〇〇_02.blend のようになるので保存
キーマップを変更する場合

パソコンにテンキーがない場合は、キーマップを変更しておくとよい。
自分はテンキーなしのノートパソコンなので、1・2キーで増番できるように設定している。
- 編集 → 設定 → キーマップ → ファイルブラウザー
- → File Browser(Grobal)
- [ファイル名の番号を追加] テンキー[+]/ テンキー[-]
- キーマップを変える
- file.filenum で検索してもよい
ファイルが開けなくなった場合

[保存はしたが、再度ファイルを開こうとしたら落ちる]というような場合、中身のデータだけ復旧できるかもしれない。
[アペンド]により、.blendファイルの中身を開いて、必要なものだけインポートすることができる。
- 新規プロジェクトを開く
- ファイル → アペンド... から、対象の.blendファイルを開く
- 必要な項目をアペンドする

データはそれぞれのデータタイプごとに分かれている。
大抵の場合は、オブジェクトのフォルダから選んでアペンドすることが多い。

削除したデータを再度復帰したい場合

Blenderは、データを削除してもファイルを閉じるまではプロジェクトファイル内に削除したデータは存在するという仕様になっている。
このため、ファイルを閉じるまではデータを復帰することができる。
復旧するには、それぞれのデータを切り替える場所から選択することができる。
(メッシュならメッシュデータ、マテリアルならマテリアル設定の項目から)
オブジェクトは復帰できない模様。
例えばメッシュオブジェクトの[メッシュ]はデータだが、オブジェクトは、メッシュそのものではなく、メッシュを入れておく箱のようなものであるためか。
ユーザー数とは
ユーザー数とは、例えばAlt + Dのリンク複製や、別シーンで同じメッシュを使っていたり、同じマテリアルを共有していたり、同じ画像を別マテリアルで使用していたりすると増える、データを使いまわしている数のこと。

削除予定のデータは、アウトライナーの孤立データから見ることができる。
削除予定のデータ名には、[0] の文字が追加される。
これは、ユーザー数が存在しない = どこにも使われていないデータという意味。

未使用データが自動削除されないようにする

フェイクユーザーという機能で、使用されていないデータを自動削除されないようにすることができる。
これは、仮のユーザーを付ける事によって、あたかも使用しているユーザーがいるようにしている。そのため「フェイクユーザー」という機能名となっている。
「一時的に削除してそのまま保存して終了したらデータが消えてしまった」というのを避けることができる。
間違っても削除したくないマテリアルやアニメーションデータなどに設定するとよい。