Blenderにて制作した女の子キャラモデルの制作工程を紹介する。
スカルプトで造形、カラーランプで作ったマテリアルとFreestyleでアニメ風にし、クリスタにてレタッチした。
もくじ
完成画像
ダウンロード
blendファイルは上記からダウンロードできる。
モデリング
- Blenderのスカルプトにより関節ごとに分けて造形した
- スカルプト大幅改善アップデートのおかげでかなり使い心地がよい
- 腕や足などの反対側のパーツは、ミラーモディファイアの対象オブジェクトを設定して作成
- G-Lasso Drawアドオンの、グリースペンシルストロークを利用した減算ブーリアン機能を使って、ZBrushのクリッピングのように扱った
水着
- 胴体のメッシュをマスク
- Wキー → マスク部分を面セットに設定
- メッシュフィルターツールの「面セットをリラックス」で、面セット境界をスムーズに
- 「マスクを抽出」で別オブジェクトとして作成
頭部はリトポして顔のテクスチャを作成。
細かな調整はポリゴンモデリングの方が調整しやすい。
前髪は平面で形を作り、ラティスで変形して頭部に沿わせた。
マテリアル
ベース・ハイライト・フレネルを作成。
ノードは横に長いレイアウトにするのが一般的だが、レイヤーのように重ねていくイメージで作る時は画像のようなレイアウトがわかりやすい。
質感別に並べていき、ミックスRGBを右端に並べて合成する。
ベース
- ディフューズBSDFの陰影をRGB化
- カラーランプで色替え
- AOと合成
ハイライト
- 光沢BSDFをRGB化
- そのままでは強すぎるので、RGBカーブとカラーランプでかなり下げる
手や足・首には光沢は不要なので、マスクしたほうがいい。
今回はレタッチでゴリ押し修正した。
他の方法では、ベースとハイライトを別素材としてレンダリングして、合成する際にマスクするか、UV展開してマスク用テクスチャを作るなどの方法がある。
フレネル
- フレネルでリムライトを作る
- フレネルは、オブジェクトのモデルの輪郭を取得できる
- そのままでは強すぎるので、カラーランプと輝度/コントラストで落とす
フレームで分類をわかりやすく
Shift + Gで複数のノードを枠にまとめて、分類をわかりやすくすることができる。
上画像のようにフレームのラベルサイズを大きくすることで、ノードツリー全体を見たときにもフレーム名がわかりやすくなる。
- シェーダーエディター → サイドバー(N) → アイテム → プロパティ → ラベルサイズ
- フレームのテキストは「名前」ではなく「ラベル」の方なので注意
レンダリング素材
ベース・Freestyle・疑似オブジェクトIDを書き出して、クリップスタジオにてレタッチした。
足指や胸・影・背景などを加筆した。
Freestyle
マテリアルごとにライン色を設定し、ストローク追従モディファイアでラインの入り抜き表現を追加した。
作業中に上画像のようにラインが細かく途切れる問題があったが、設定の「面のスムーズさ」を有効にしたら改善した。
疑似オブジェクトID
レタッチでのマスク用の素材は、ビューポートのランダムカラー表示をレンダリングすることによってオブジェクトIDを書き出した。
リンク複製した別シーンのWorkbenchレンダラーを利用する。RGBカーブで色を濃くし、カラーキーで微量に入ってしまう輪郭の黒ピクセルを抜く。
今回はオブジェクトのランダムカラーにしたが、マテリアルごとの色分けの方が使いやすい。
完成画像
ダウンロード
blendファイルは上記からダウンロードできる。