
遊戯王マスターデュエル環境においての、汎用カードの利点・欠点・採用基準をあたらめて振り返る。
その当時の環境によって、どの誘発が採用されるか大きく変わる。
もくじ
まえがき
なぜ手札誘発が強いか
手札誘発は、相手ターン(後攻1ターン目)でも発動できる妨害手段として優秀である。
現環境においては、相手に先攻を取られると大量の強いモンスターを展開されて妨害を立てられ、自分のターンでは何もできない盤面になる、ことがよくある。
これへの対抗手段として、「自分のターンが回ってこなくても・相手ターン中でも妨害できる手段」は、現環境においては非常に有用である。
このように手札誘発自体が強いので、デッキ内のテーマカードが少なくても展開できて手札誘発を多く積めるテーマほどより強い。
手札誘発を一切採用しないとどうなるか
手札誘発を一切デッキに入れない場合、それぞれ利点・欠点がある。
どのようなデッキタイプでも採用しないこと自体はできるが、欠点が重い。
欠点が気にならないデッキとなると、効果モンスターをほぼ利用しない罠主軸のような、普通とは外れた型である必要が出てくる。
また、推理ゲートのような、デッキの特性上誘発を入れることができない型や、「手札誘発を採用する枠がない」という消極的な理由で採用されないこともしばしばある。
採用しない利点
- メインギミックの札を増やすことができる。
- 相手の指名者系をある程度腐らせることができる。
- 手札誘発が効きにくいテーマ(罠ビ・特殊召喚しないなど)に対して、腐る手札がなくなる。
採用しない欠点
- 相手の最大展開を通すことになる。
- ロンゴミ・VFD・ハリラドン等での強力な制圧がほぼ確実に成立する。
- 覆すには、スキドレ群雄割拠のような強力な永続罠や、壊獣やラヴァゴによるリリース除去などが必要(ロンゴミ突破は無理)。
- また、先行ワンキルを止めることができない。
- 相手ターンでの妨害を、デッキのメインギミックで作る必要がある。
- 手札誘発があれば、もし先攻で自分の動きが通らなくても、次の相手ターンに手札誘発での展開抑制を期待できる。
- 誘発がない場合、デッキのメインギミックを通さなければ妨害もなにもないため、妥協展開ルートを用意しておくことがより重要になる。
- 誘発に使われなかった誘発対策札が、他への妨害として使われてしまう。
- うららをGに使わせなかった場合、自分のサーチカードやドローカードにうららを使われてしまう。
- (墓穴・抹殺を完全に腐らせるのであれば、汎用札を一切入れず、一切墓地利用しない構築にしなければならない)
採用する欠点
- 誘発を貫通される裏目がある。
- 指名者で通らなかった時や致命的な場所に誘発を当てられなかった時、後攻の手札が誘発1枚分減ってしまう。
- 後引きで腐りがち。
- 数ターン経った後に誘発を引いても、有効に使える機会が薄い。
誘発は、対面や状況によっては強く使えることもあるが、展開札を引きたい状況で誘発を引いても展開できない。
- 数ターン経った後に誘発を引いても、有効に使える機会が薄い。
- 手札誘発が効きにくいテーマ(罠ビ・特殊召喚しないなど)に対して、誘発が腐る。
手札誘発
おおまかな採用基準まとめ
- 増Gとうららは、刺さる機会が多いため、非常に採用しやすい。
- 入れない理由がなければとりあえず入れたい。
- 幽鬼わらしやDDクロウは、墓地利用デッキが多い環境だと採用しやすい。
- デスフェニ環境だと特に強かった。
- 無限泡影の利点はいくつかある。
- 無効にする手段がほぼ抹殺の指名者しかない。
- 後攻自ターン開始時にも使え、最終盤面に残った相手の妨害モンスターを1体を無力化できる。
- 通常の罠としても使えるので、先攻でセットして1妨害にできる。
- エフェクト・ヴェーラーは、無限泡影に加えてさらに多く誘発を積みたい場合や、モンスター素材として活用できるデッキなら入れたい。
- 泡影の方が使い勝手としては上だが、☆1チューナー・光属性の「モンスター」である意味が強い。
- 自分の場にカードがいても使える。
増殖するGが通っても相手が動いてきて、後からヴェーラーをドローした場合にすぐに妨害として使うことができる。 - ターン1が無いので重ね引きしても使える上、同一チェーン上でも使える。
- ヴェーラーへの墓穴に対して、もう1枚重ねてヴェーラーを打ったり、ビーステッドやムドラを使って回避することができる。
- 墓穴の指名者は、誘発対策・墓地利用メタとして非常に採用しやすい。
- Gうららに耐性があるデッキでなければとりあえず入れたい。
- 抹殺の指名者は、墓穴2枚目以降に積みたい。
- できる限りGを潰して展開を通したいデッキ(言うなればほとんどの一般的なデッキ)で採用されやすい。
- 環境トップテーマを使っている時はミラー対面が発生しやすいので、相手の展開札に対しても打つことができる。
増殖するG

相手が特殊召喚するたびに1枚ドロー。
- 相手が特殊召喚するほど、自分の手札リソースが溜まっていく。
- 相手がGを無視して大量に特殊召喚して強い制圧盤面ができたとしても、相手の妨害数より多い展開札を引けたり、強い盤面解決札を引く可能性が上がる(ニビル・禁じられた一滴・ライトニングストーム・壊獣など)。
このため、相手の展開を抑制する効果がある。 - 展開抑制効果がGの強みの本質である。
- 昨今のほとんどのテーマでは特殊召喚で展開していくため、刺さりやすい。
- 腐ることがほとんどないのも利点。
- 罠デッキやふわん相手では腐る。
- その他注意点として、マクロコスモス状況下で発動できない。
- あまりに有用すぎるため、ほとんどの場合墓穴/抹殺/うららで止められることが多い。
- 現環境ではほとんど通らないが、うららなどをGに使わせて、メインギミックを通す、という考え方もある。
打つタイミング
増殖するGはフリーチェーンなため、いつでも発動することができる。
相手が特殊召喚する効果を使ってきた時に、チェーンして発動するのが基本的な使い方。
むやみに即投げしない
相手ターン開始時に即使うのではなく、確実にドローできる効果発動の瞬間や、相手が展開し始めようとした時に打つのが効果的。
相手が事故手札でそもそも動けなかったり、相手の手札誘発が豊富で次ターンを対処できる手札だった場合は、動かずにそのままターンが渡されてG1枚を損してしまう。
また、SPYフレームギア・ガンマの裏目がある。
より効果的に投げる
より効果的に投げるなら、お互いの手札・盤面を考慮して投げる必要がある。
- 最初の特殊召喚効果の発動に投げる。
- 1枚でもドローして有効な札を引きたいので、チェーンを組む特殊召喚時に投げる。
- 基本的にはこの投げ方でよい。
- チェーンを組まない特殊召喚の前兆に投げる。
- 以下の召喚にはチェーンを組むことがないので注意。
- ☆2を通常召喚してスプライトが出そうな時。
- モンスターが2体並んで明らかにリンク召喚しそうな状況。
- ペンデュラムスケールを揃った時。
- 蟲惑魔を召喚してリンク1になりそうな時。
- ☆10シンクロ(バロネス)が成立する状況。
- 注意点として、もし相手がそのまま何もせずエンドされた場合でも自分が展開できる手札なのかどうか、考えるとよい。
- 相手の展開中盤の、リソースを吐いて引き返せない時に投げる。
- 場は中途半端な盤面かつ手札・デッキ内リソースをある程度吐かせて、引き返せない状況で投げる。
- 自分のターンでは基本投げない。
- Gには相手の行動を抑制することに強力な意味を持つので、自分のターンに1ドローしかできない程度の特殊召喚であれば見逃して、相手ターンに投げた方が効果的。
- 相手ターン展開を主とするデッキ(ラヴュリンス・ダイノルフィアなど)や、1枚でも引かなければ勝ち筋がない状況であれば、自ターンに投げる方がよい。
- 怪獣で踏まれたら投げる。
- 次の怪獣が出てくるかもしれないし、後攻デッキはチェーンなし特殊召喚や怪獣採用が多いため。
- ただ、ガンマの裏目があるので、1ドローよりも待った方がいい。
灰流うらら

デッキからドロー/特殊召喚/墓地送り効果を無効化。
- デッキからのあらゆるサーチ・ドロー効果を止めることができる。
メタれるカード効果の範囲が非常に広く、これだけで相手の展開を止める、または抑制することができる場合がある。 - サーチ魔法や自身リリースして発動する効果などの、確実に1:1交換ができる状況に打つと、より良い。
- 腐ることがほとんどないのも利点。
- Gとは違って、マクロコスモス状況下で発動できる。
原始生命態ニビル

相手が5回召喚/特殊召喚したターンに発動でき、相手のモンスターをすべて除去。
自分フィールドにATK3000・相手フィールドに(場合によっては)高打点トークンを召喚。
- 使った際の効果は非常に強いが、発動条件は展開型デッキでないとほとんど満たせない。
- 展開型デッキと当たる確率・手札に来る確率を検討して採用したい。
- 大量展開しないデッキに対しては完全に腐るのが欠点。
- 展開型デッキ側も5回以内にモンスター効果無効を立てたり、ルルカロスやギガンティックを通したりして、対策されていることが多い。
- 相手フィールドに強いトークンができるが、ただのバニラモンスターを除去する手段は多くあるため、あまりデメリットというほどではない。
- 処理しないと逆にクソデカトークンに殴られて敗北することもあるので、次ターンにしっかりと自分の動きを通して処理したい。
- トークンを置く位置について、特に理由がなければEX前か中央に置く。
- EX前はサクリファイスアニマで食える位置なので、そこに置かないとデッキにアニマがないことになり、デッキ情報が少し相手にバレる。
- 中央は、相手のリンク2(スプライトエルフやエレクトラム・ゲニウスなど)のリンクマーカー先を1つ潰す。
子ネタ
チェーンして一滴で手札のニビルを捨てると、全リリース効果のみが効果処理される。
(トークンと自身を召喚する効果は「その後」のため、別々の処理となっており、召喚される自身が手札から消えたため、リリースのみが処理される。)
表側のみリリースのため、月の書などでリリースから逃げることができる。
無限泡影

場のモンスター効果無効。
セットしてから使えば、同じ列の魔法罠を無効。
手札から発動は、自分フィールドに何もない状況でのみ可能。
- 場に出たモンスターの動きを止める、癖なく使いやすい誘発。
- 先行展開への妨害以外にも、自分のターンに1妨害を踏む後手カードとしても使える。
- 罠なので、ヴェーラーと違い墓穴で無効にされないため、比較的通りやすいのが利点。
- 効果を止めるだけでモンスター自体は場から消せず、リンクなどの素材にされる可能性があるのが欠点。
同じ列の魔法罠無効
「同じ列の魔法罠無効」効果は頻繁に使う効果ではないが、使い所によっては有用。
厄介な表の永続罠や伏せ1枚を一時的に機能停止させることができるのが有用。
活用できる状況であれば、これ1枚でモンスター効果・魔法罠どちらも止められるので強い。
この効果がペンデュラムテーマに刺さるので、魔法罠セットはブラフも含めて両端に置くのが効果的。
温存する択も重要
泡影には、「相手の最終盤面のモンスター妨害を1つ減らす」という使い方もある。
展開途中に泡影を当てても効果が薄い、または展開が止まらないというリスクを回避できるのが利点。
他の手札誘発と違って先攻展開の抑制以外も使い道があるのは覚えておくとよい。
小ネタ
スキルドレイン状況下では発動できない(すでにモンスター効果無効になってしまっているため)。
あくまでも「フィールドのモンスター」を対象にして無効にするため、泡影にチェーンして、一滴で対象モンスターを墓地に逃がすことで効果を通す、という泡影回避ができる。
同列魔法罠無効効果は、一滴などでその魔法罠を除去したとしてもその列で発動しているので、無効化されてしまう。
(ワンダーワンドの裁定)
エフェクト・ヴェーラー

場のモンスター効果無効。
相手メインフェイズのみ発動可能。
- 同名ターン1がないので、2枚重複して引いても有用。
泡影と同時発動できるのは良い所。 - 相手メインフェイズにしか利用できないというのが欠点。
無限泡影と違って、自分の攻めには利用できないのがおしい。
モンスターとしての活用手段が多い
モンスターであること、チューナーであることに注目して採用を検討したい。
通常召喚してアルミラージに変えることでサイバース族の手数にしたり、魔法罠を採用できない【フルモン】や【超重武者】で採用したり、ビーステッドの餌にできるので【ラクシャビス】で採用できる。
セレーネアクセスになれる
魔法使いであるため、アクセスコード・トーカー(リンク4)召喚へのギミック要因として使うことができる。
(チューナー + なにか1体、デッキ内に星3以下魔法使いがいること + 自分/相手墓地に魔法3枚で成立)
ハリファイバーは、リンク霊使い+相手墓地同属性で代用できる。
- チューナーとモンスター1体でハリファイバー >
- ハリファイバー効果でヴェーラーをデッキから召喚 >
- 2体で神聖魔皇后セレーネ >
- セレーネ効果で墓地のヴェーラー蘇生 >
- 2体でアクセスコードトーカーを召喚(ATK5300・2除去)
ドロール&ロックバード
効果でサーチ・ドローした時に発動できる。
そのターン中、お互いにサーチ・ドローができない。
- 2回以上サーチして展開するデッキの、ターンスキップをすることができる。
- ピュアリィ・ふわん・ドライトロン・アダマシア・魔術師・エンディミオンなど、多くの環境デッキに刺さる。
- 1枚は通してしまうのが欠点。
- 烙印・スネークアイ・罠ビ・相剣などに刺さりにくい。
- このカードで直接的なアドは取れないのが弱み。
Gケア札にできる
増殖するGのドローを止めることができる。
「お互いに」サーチ・ドローができなくなるので、自分のターン中のGを止めるために使うと自分のサーチ効果も使えなくなる。
そのため、サーチがメイン展開に絡まないデッキでは、Gケア札として自分ターンにドロバを使用できる。
PSYフレームギア・γ

モンスター効果の無効と破壊。
他の誘発と比べて素材としての使い道がある上、無効破壊という強い妨害性能のため、死に札のドライバーを入れても採用する価値がある。
- 他のモンスター効果無効の手札誘発とは違い、発動した場所を問わず、破壊までできるのが利点。
- 自ターンに出せれば、モンスター2を8シンクロやリンク素材に活用できる。
自ターンに使って上振れを狙う
状況次第だが、自分のターンにこれを発動できれば、出たモンスター2体を星8シンクロ・リンク素材にすることができる。
アクセルスタダ経由でバロネスを立てることができ、ガンマだけで2妨害踏むことができる。
自分のターンに発動を釣れるカードが手札にあるなら、後攻ではなるべく温存するとよい。
- 壺系ドロソに対してのうらら。
- 手札から特殊召喚できるカードに対してのG。
- 除去魔法で、バロネスのような万能無効を踏む時。
絶対にガンマはケアするべき
相手の場が空の状態では、誘発やモンスター妨害を使用しないことでガンマを使われることを回避できる。
特に採用されやすい環境や対面においては、相手にガンマを打たせないプレイが重要となる。
ガンマを使われてしまうという裏目は非常に大きいので、そのリスクを負ってまで得られるリターンが大きくないなら、ガンマは徹底的にケアするとよい。
特にGの1ドローよりもガンマを打たせないことの方が大きい。
緊急テレポートを採用しているならガンマが採用される確率が高いので、Gを打ってはならない。
欠点
- モンスターゾーンが空でないと発動できないため、こちらがすでに展開した後の盤面では発動しにくい。
- PSYフレーム・ドライバーという☆6通常モンスターをデッキに入れる必要がある。
- こちらが手札に来てしまうのが事故要因となる。
- これ単体では使い道がほぼ無い。
- 2枚目のγが腐る。
- (1枚目使用後にドライバーが除外されてしまうため)
- デッキから特殊召喚する効果が含まれるため、うらら・わらしが効く。
- これについてはあくまで一時無効にされるだけなので、同名ターン1がないガンマはそのターンに再度発動できる。
- ある程度うまいプレイヤー相手だとガンマケアされてしまう。
小ネタ - ガンマの2回発動は止めたい効果を止められない
手札にガンマが2枚あってドライバー1枚採用の場合、下記のように発動すると、チェーン2でのガンマ効果で召喚するはずのドライバーがなくなって不発となるため、結局相手のGは通ってしまう。
- 1:相手G
- 2:自分ガンマ
- 3:相手うらら
- 4:自分ガンマ2枚目
- その他
- 除外できないようにするロンギヌスを発動すれば、出したガンマとドライバーはエンド時に除外されず、その場に残ったままになる。
座敷わらし

墓地から除外・手札回収・デッキ回収・特殊召喚する効果を無効。
- 墓地利用するテーマは多くあるため、ある程度刺さりやすい。
- ラビュのビックウェルカムや、烙印のアルビオン・ルベリオン・赫などに強く刺さる。
- コストで除外する効果には発動できない。
- 無効にするだけで除外などはしないため、墓地自己蘇生やビーステッドなどは再利用を許してしまう。
- 相手が墓地利用デッキでなくても、自分のG・うららなどへの墓穴に対しては使える。
DDクロウ

相手の墓地カードを除外。
ビーステッドの下位互換に見られがちだが、DDクロウにも強みがある。
- 墓地利用するテーマは非常に多くあるため、刺さりやすい。
- いつでも打てる。
- ビーステッドと違って、自由なタイミングで打つことができる。
- 除外対象に制限がなく、魔法罠も除外できる。
- ビーステッドと違って、モンスターの属性に問わず除外できる。
- 昨今では魔法罠にも墓地効果があるため有効。
墓地魔法罠効果は、自己除外をコストで発動することがほとんどのため、発動前にクロウで除去しておく必要がある。
幽鬼うさぎ

すでに場にあるカードが発動した時、それを破壊。
- 破壊のみで無効にしないという特徴を持つ。
- 永続罠・永続魔法・フィールド魔法・マスカレーナに対して効果的。
- これらの場合は効果も止めることができる。
- モンスターの場合は、各種EX召喚の素材にさせないようにできる。
- 展開の要となるカードや、テーマの終着点のモンスターを破壊することができれば美味しい。
- 欠点は、相手によっては投げるタイミングがほとんどないことがある。
- 勇者カードによく刺さり、永続魔法の旅路を破壊できるし、グリフォンライダーにチェーンすれば効果も不発にできる。
- 他の誘発娘と違って自身が場にいても効果を使うことができる。
- そのため、緊急テレポートのリクル先が暇なときは、1妨害となる。
儚無みずき

相手が特殊召喚するたびにその攻撃力分回復。
- ライフポイント差を有効活用できるデッキで採用できそう。
- 欠点は、直接盤面に干渉しないこと。
- また展開用低級モンスターの打点は大抵低いため、大量展開してこなければ大きな回復は望めない。
朔夜しぐれ

特殊召喚したモンスターを効果無効。
このターン中にフィールドから離れたら攻撃力分ダメージ。
- 召喚時効果を無効化できる。
- 大抵ヴェーラーの方が使い勝手がいいが、自分ターンにマスカレーナから出てくるウーサに対してや、バトルフェイズなどでも打てる点で差別化できる。
4枚目以降のヴェーラーとしてもありか。
- 大抵ヴェーラーの方が使い勝手がいいが、自分ターンにマスカレーナから出てくるウーサに対してや、バトルフェイズなどでも打てる点で差別化できる。
- バーンダメージも割と見込めるので、ワンキル火力に一歩届かないようなテーマで使えば決め手になるかも。
- 起動効果の名称ターン1を消費できないのが欠点。
- 例えば、フェンリルにしぐれを打っても、一旦素材にしてバースで蘇生すればフェンリルのサーチ効果は使えてしまう。
レッド・リブート

ライフ半分払えば、手札からも罠無効できるカウンター罠。
相手のすべての罠はこのターン中発動できなくなる。
対象の罠は墓地へ送られず再セットされ、さらにデッキから罠を伏せられてしまう。
ワンキルを通したいデッキなら、追加のセットカードも気にせず殺しきればいいため、採用されやすい。
- コストが重いが、罠をこのターンのみ封じるカード。
- 罠メタのため、実質的には相手先攻1ターン目用の誘発カードではなく、ターンが回ってきた自分2ターン目の罠を確実に止める用のカード。
- このターン中にとどめを刺したり、セットされた罠カードを全てなんらかの手段で除去してしまえばデメリットは気にならない。
- カウンター罠のため、神の宣告すら止めることができ、カウンター罠でなければ無効化されない。
- 羽根箒 > 神の宣告 > レッドリブートとなれば、セットしたカードも除去できてかなり美味しい。
- 罠系デッキに対してはかなり強く出れる。
- 罠デッキでないなら、セットされる相手のカードはほぼほぼ無限泡影となりそう。
- 展開途中に魔法罠を破壊できるテーマなら、先攻で投げられた泡影も潰すことができる。
- 例えば、イグニスターでは展開途中にウィンドペガサスでバック破壊ができる。
ディメンション・アトラクター

次のターン終了時まで、墓地へ送られるカードはすべて除外。
自分の墓地が空でないと発動できない。
- 墓地に送ってもリソースが貯まらない・墓地送りの条件を満たせないなどで展開を抑制できるため、場合によっては何させずにターンを終了させることができる。
- 誘発の中ではかなり強力な抑制効果がある。
- 自分の墓地が空でないと発動できない。
- 1・2ターン目に手札に来なければ、それ以降は完全に腐る(自分の墓地が空という状況はほぼないため)。
- 「次のターン終了時まで続く」という効果があるため、自分も墓地を利用しない・除外されても問題ないデッキでないとこのカードを採用することができない。
- 増殖するGのような、コストで「墓地へ送る」効果は発動もできなくなるため注意。
- これにより、うらら以外のほとんどの手札誘発は使えなくなる。
なるべく相手の展開・リソースを潰せるように使う
アトラクターは、刺されば他の誘発よりも相手を詰ませる力が強い。
相手ターン開始時に即発動するのではなく、墓地リソースを貯めようとする効果が発動したとき・展開し始めてもう止められない状況で打つのがよい。
アーティファクトーロンギヌス

ターン終了時まで、カードを除外できない。
相手ターンのみ発動可能。
- コストで除外する壺系・墓地効果持ちの魔法罠などは発動ができなくなる。
- デメリットで除外されるようなカード(墓地蘇生後ジェット・シンクロンなど)が墓地へ送られるかわりに除外されるカードは、除外されずに墓地へ送られる。
- サイフレームギアγなどの強制除外する効果は、ターン終了時に除外されずに、フィールドに残る。
- 墓穴の指名者・抹殺の指名者に対して有効。
- 逆にそれ以外で必ず刺さる場面が少ない。
- 基本的に発動できないように行動抑制する効果のため、相手にアド損させることができず、直接の有効打にはなりにくい。
- フリーチェーンで発動できる除外効果持ちに対しては、これを使ってもチェーン発動で逃げることができてしまう。
- 機巧蛇-叢雲遠呂智など
手札誘発メタ
墓穴の指名者

相手墓地のモンスターを除外。
次ターンまで同名カード効果は無効。
- 多くの手札誘発を無効化することができるため、自分の展開を妨害されずに通すことができる。
- 誘発モンスター以外にも、墓地利用するテーマは非常に多くあるため、刺さりやすい。
- 後攻1ターン目以外では、DDクロウと座敷わらしなどの上位互換といえる。
- 「次のターン終了時まで無効」なのを忘れないように。
- (相手のうららを墓穴で無効後に、次ターンで自分がうららを打っても無効化されてしまう)
- テクニック
- Gとうららを持っている場合、まずうららから使うことで、それに相手の墓穴を打たせ、チェーン解決後に自分のGを発動する。
- これで相手のうららをケアしてGが通る確率を上げることができる。
抹殺の指名者

自分のデッキ内にさえ同名カードがあれば、なんでも無効化。
実質汎用カードメタ。
これのコストに使う用に、ある程度汎用強カードはデッキにピン刺ししておいて、より多く対応できるようにするとよい。
- 汎用手札誘発の採用率は現環境では非常に多いため、相手の誘発を止めることができる。
- 墓穴と違い、墓地に落ちる以外の誘発(ニビル・ガンマ)や魔法罠(無限泡影・ライスト・羽根箒など)も無効にできる。
- その他の採用率の高い汎用強カード・ミラーマッチでのあらゆるカードも止めることができる。
- 「絶対に自分の動きを通したい展開型デッキ」では採用検討されやすい。
- 罠デッキでも、誘発を多少入れて羽根やライストを入れておけば魔法罠全破壊をこれで防ぐことができる。
- 墓穴2枚目以降に検討か。
その他
壊獣

相手モンスター1体を生贄に、高打点モンスターを相手フィールドに特殊召喚。
ほぼすべてのモンスターを、耐性に関わらず除去することができる。
- 除去した後に高打点モンスター(最低でも2200)を相手フィールドに置いてしまうのが欠点。
- ただ、「強耐性持ち・妨害持ちをただのバニラの高打点にした」と考えれば、かなり強い。
- ただ、「妨害持ちをただのバニラの高打点にした」というだけであれば、泡影とやっていることはほぼ同じである。
硬い耐性を確実に潰せるという点や、相手の場からティアラやエクソなどのテーマ名称モンスターを潰せるという点を活かしたい。
- ただ、「妨害持ちをただのバニラの高打点にした」というだけであれば、泡影とやっていることはほぼ同じである。
- 風の結果像(ふわんやLL鉄獣シムルグ結界像)を意識したガダーラ(ATK2700)や、最低打点のガメシエル(ATK2200)がよくある選択。
禁じられた一滴

手札・場のカードをコストにした分だけモンスター効果無効。
- 自分のターンに強力な相手モンスター効果を無効化してから自分の展開を通したりすることができる。
- 「同じ種類のカードをコストにすればその種類のカードでは無効化されない」という点が強い。
妨害モンスターが大量にいる盤面でもこれで解決することができる。 - コストさえ払えば複数体無効化することもできる。
- 欠点は、2:1交換になること。
- 魔法発動時にチェーンしてそのカードをコストにすると無駄なく発動できる。
- 一滴を回避するテクニック
- チェーン1:モンスターコストの一滴 > チェーン2:罠カード発動…… のようにすると、その次のカードは罠カードにチェーンすることになるため、モンスター効果を発動できる。
- 相手の捨てた数より自分のモンスターの数を減らす。一滴は、「捨てた数と同じ数」のモンスターを無効化しなくてはならないため、指定された数より減るとなにも無効化することができなくなる。
禁じられた聖杯

モンスター1体の効果を無効化の速攻魔法。
ATK400ポイントアップ。
- マスターデュエルではレアリティが低いため、UR汎用妨害の代替として採用しやすい。
- 他のモンスター効果無効汎用と比べて、制約・コストがないのが利点。速攻魔法のため、どんな状況でも発動しやすい。
- 場にカードがある状態でも相手の妨害を無効化できるのが泡影と違った強み(自分の魔法発動やモンスター召喚した後に、チェーンでバロネスなどを無効化できる)。
- 自分のモンスターにも適用できるのが特徴。使い方によっては独特なコンボができる。
- 無限泡影などの手札誘発に比べて相手ターンに発動できない、一滴と比べて無効化される危険性がある。
ライトニング・ストーム

- 相手の攻撃表示モンスターか、魔法罠を全除去。
どちらかを状況に応じて選んで全破壊できる、というのが魅力。
シングル戦のマスターデュエルでは、不意に罠主体のデッキと対戦する時もあるので有用。
モンスター除去効果は守備表示でケアできたり破壊耐性持ちも多いので、主に自分が展開する前の魔法罠除去用としての方が使われやすい。
- 大量破壊は魅力的だが、破壊耐性があるモンスターも多いため、相手によってはあまり有効ではない。
- 後攻2ターン目の場に何もない状況では発動しやすいが、先攻3ターン目以降は下手に自分のモンスターや永続魔法が残っていたりすると発動できないのが欠点。
- フィールド魔法や永続魔法罠を採用しているデッキには投入しにくい。
- ライストケアで「守備表示で特殊召喚する」というのをよく見かけるので、状況によっては効きづらい。
サンダーボルト

- 相手のモンスターを全除去。
発動条件や表示形式を気にせず使えるモンスター全除去。
ライストのデメリットと比較して採用を検討したい。
ハーピィの羽根箒
- 相手の魔法罠を全除去。
ノーコストで発動でき、確実に1:1交換またはそれ以上の破壊ができるカード。
大きくリソースを削げる可能性があり、完全に腐る対面がほぼなく、少なくとも1:1交換は望めること、ラビュの妨害除去・クシャ・ピュアリィのリソースを削げること、ライストと違い3ターン目以降の後引きでも条件なく使えることが優秀。
拮抗勝負

- バトルフェイズ終了時に、実質1枚以外全て裏側除外。
盤面に大量展開してターンを渡してきた相手に、非常に大きい打撃を与えることができる。
ただ、相手にターンを渡すことになるので、これで捲った後に堅実な盤面を作れるデッキには合いそう。
難点
確かに強力なのだが、いくつかの欠点により評価が低い。
- 強力な妨害を1つは残される。
- ノアールのような完全耐性兼妨害が1体に集中しているようなテーマだと、マイフレンドなどのリソースを削ぐことはできても妨害を削ぐことはできない。
- マスカレーナが盤面にいる対面では、4素材ウーサに妨害をまとめられる。
- 無効系妨害に弱い。
- バロネス・サベージのような無効系妨害が流行っている環境では、通りにくい。
- バトルフェイズを消費しながら1妨害を踏むというのはコストとして重いし、同じ使い方ならフェンリルでもいい。
- 適用済みの効果には効かない。
- そのターンに適用済みの永続妨害には効かない。
- (例:デスザイズ効果でターン中EX召喚不可や、深淵の墓地封じが致命的に刺さるデッキだと、拮抗で飛ばしても結局は展開できない)
- バトルフェイズ放棄のため、ワンキル不可となる。
- 次のターンを渡すのは確実のため、しっかりと妨害を敷かないと捲り返されてしまう。
- バトルフェイズ開始時に妨害を消費される。
- フリチェで使用できる妨害なら、バトルフェイズ開始時に発動されて、結局除去できる妨害数が減ってしまう。
- これについては「妨害を使わせた」と考えることもできるか。
- (例:ラビュなら姫で1ハンデスされる)
小ネタ
モンスターに対してではなくプレイヤーに課す制約であるため、耐性持ちでも問答無用で除去することができる。
まあその1枚を場に残されるのだが。
トークンは裏側除外できないので、相手はトークンだけを場に残して他のカードを全て裏側除外しなければならない。
ニビルトークンや勇者トークンが相手の場にいる場合、相手の盤面を実質全て潰すことができる。
闇の護封剣

全ての相手モンスターを裏側にして、妨害を封じることができる。
リンクモンスターに効かないのが欠点
裏側になれないリンクには無力。
主なメタ外は、アポロウーサ・鉄獣・@イグニスター・閃刀姫・マリンセス・イビルツイン・ヴァレルエンドなどか。
また、永続魔法なので、これをチェーンして破壊された時には効果適用されない。
皆既日食の書

裏側にするのは闇の護封剣と同じだが、こちらは速攻魔法であるため、相手ターンでの展開阻止や、チェーンしても使うことができる。
エンドフェイズに相手に大量のドローをさせてしまうが、裏側にしたモンスターを全て除去すればドローはさせない。
このため、捲ることさえできればノーコストで妨害を無力化させることができる。
手札誘発ケア
手札誘発カードをデッキに入れるのが当たり前の環境になっているため、それらを警戒した上で動く必要がある。
- うららを無効化されてもいいように、本命のサーチカードより先に他のサーチカードを発動しておく。
- 相手がニビルを持っていそうなら、特殊召喚は4回までにする。
または、4回までにモンスター効果無効にできるモンスターを場に出しておく(ウーサ・バロネスなど) - Gで展開を止められたくないなら、墓穴の指名者x2・抹殺の指名者x1・うららx3は入れておく。