
烙印で2022年12月のダイヤ1到達記念に、デッキ解説してみた。
もくじ
烙印は素のパワーが強い

烙印は、素のパワー・安定性・リソースがあるミッドレンジデッキである。
普通に動けば安定した盤面が築けて、ミラジェ/赫/ガーキマ/アドリコンボのパワーだけで勝てる試合も多かった。
素のパワーが強いので、相手のデッキパワーに押されて負けた試合より自分のプレイミスや手札事故で負けたのが多い印象だった。
墓地や融合手順を常に考慮する必要があり、うまく扱うにはそれなりの烙印への理解が必要である。
パッチワーク出張(融合)

融合は烙印において妨害を超える手数でもあり、融合体を出せることが大きな強みである。
なるべく融合できる手札にしたいため採用。
パッチワークの2アドは大きい。
墓地送りでアドを稼げる
アルベル・喜劇・悲劇・凶劇・エッジインプ・チェーンはすべて墓地にいても良い上、融合素材になってアドがあるカードが多い。
ただ、烙印デスピアのギミックだけで能動的に墓地を肥やす手段は、烙印融合か手札コストしかない。
(烙印融合では1枚しか墓地を肥やすことができず(ほぼ悲劇だけ)、赫は素材を除外してしまう)
赫の発動タイミングを能動的に揃えるのが烙印融合くらいしかないのが地味に多かった。
その点、通常の融合は、モンスターを能動的に墓地に送る手段として有用。
欠点
パーツを2枚引いてしまうとこのギミックがもう使えなくなる、という手札事故も多かった。
ただ、事故を考慮しても、烙印融合にアクセスできない状況から融合体を出しつつ悲劇効果でサーチして展開できることは大きい。
誘発

- エフェクト・ヴェーラー
- 融合素材にもしたいので、光属性でもあるヴェーラーは烙印においては必須。泡影より価値が高い。
- 相手のGツッパでの妨害手段にもなる。
- 墓穴を消費させて赫を通すカードとしても使える。
- 増殖するG
- 増殖するG3枚採用について、ふわんだりぃずやエルドが減りルーンが増え、そこそこ展開デッキとも当たるので、3枚採用とした。
- ニビル
- 光融合素材を考慮した手札誘発として採用。
- 刺さりにくい環境だし貫通やケアされることもあるため、正直いらなかったかも。
- ふわん相手に月の書2連打で回避されたこともあった。
- うらら
- 烙印のように、ピンポイントで相手の動きを潰せることもあるので、やはり強い誘発。
汎用

- コズサイ
- ルーンが多いため、羽根抜き・コズサイ入り。
- 泉・夢の街・赫など1枚のピンポイント除去で事足りることも多かった。
- 禁じられた一滴
- 捲り用。
- バグースカ対策やスキドレ回避を引き受けるカード。
- 泡影はこれらの役割として弱いため、不採用。
- おろかな埋葬
- 悲劇を墓地落としする準初動。
- 赫があるならアドリビトゥムを落とす。
- 罠ビ相手や余裕があるならスキドレ警戒の喜劇を落とす。
- 墓穴・抹殺
- うらら対策。
- 泡影不採用なので抹殺で泡影を避けられないが、それよりヴェーラー採用を優先した。
デスピア

- アルベル
- 烙印融合サーチ。
- 初動かつ1ターン目のミラジェイド除外のあて先となるモンスター。
- 蘇生効果も十分妨害になるので、できるならなるべく墓地に落としたい。
- 融合で墓地に落とせると追加の妨害にできる。
- 喜劇のデスピアン
- 喜劇を採用すればスキドレ耐性が上がり、3試合くらいはスキドレ回避ガーキマやルーン魔法の不発などができた。
- フリチェは強い。
- 烙印融合から喜劇落としは常時はやらず、余裕のある時や罠対面の時にやった。
- 悲劇のデスピアン
- 烙印デスピアの潤滑油的存在。
- 融合orおろかな埋葬 → 悲劇墓地効果 → アルベル → 烙印融合のような動きもできる。
- 3枚は事故要因になりがちだったので2枚採用。
- 烙印開幕
- アルベルアクセスへの準初動や、ミラジェイドへの破壊耐性。
- 赫の烙印
- 強力な攻め手。
- これを発動できるように、墓地にデスピアがいる状況を常に意識して動く。
- 初手で動けなかったとき墓地に落とす手段がないと腐ってしまうため、2枚採用。
- 長期戦になると赫を使い切ってしまうので、3枚採用したい場面はいくつかあった。
- 烙印劇場デスピア
- 融合3枚目の代用。
- アルベルからサーチできる融合として入れた。
- 蘇生効果は期待していないが、相手にとっては邪魔なカードであり、ここに妨害をもらって本命を通すことも多かった。
- アルバスの落胤
- 2枚採用。
- 素引きしたアルバスを使ってしまうと、烙印融合2枚目が打てなくなる場面があった。
- 3枚採用は多い気もするので、手札・デッキ内のアルバスを温存するようにプレイングで気をつける必要がある。
融合体
烙印

- アルビオン
- 赫を構えるミラジェイドの玉。
- 場に打点を残す手段としてアルビオンを経由することもできる。
- 烙印融合 → アルビオン → 墓地融合モンスターとアルバスで融合 → ルベリオン → ミラジェイド
- アルビオンからルベリオンを出したい場合は、予め闇属性が墓地にいることを確認する。
- アルビオンだけは光属性の融合素材を要求するので、ヴェーラーを採用する必要がある。
- 烙印融合でアルビオンを出して、融合で墓地に送ることで、ミラジェイド効果を使わずに赫を構えたりできた。
- ルベリオン
- リソース回復の要。
- 必ず手札コストを決めてから召喚すること。
- ミラジェイド
- 選んで除外・名称ターン1なし・エンド時全破壊と、シンプルに強い。
- これを立てておくだけでもかなりの妨害になる。
- ミラジェイドを除去することはどのデッキでも容易だが、エンド時破壊効果が相手にとってかなり厄介である。
- 強制脱出装置のようなバウンス除去では、破壊効果は不発となるので注意。
- 融合召喚したミラジェイドにしか全破壊効果はないため、注意が必要。
- バスタード
- 打点が3700になれる。
- 場のモンスターとして活躍することは少なかった。
- 一応アルバス自身の融合効果で出せる先として採用。
- 相手ミラジェイドの全破壊効果は免れないので注意。
- ミラジェイドの玉が無い時にバスタードを使って、アルバスを手札に持っておけば、赫からミラジェイドを出せたりする。
デスピア

- マスカレイド
- 烙印デスピアの影のエースであるため、2枚採用は必須か。
- ルーンへの回答。マスカレイドの徴税効果を極力維持するように立ち回ることで、相手をジリ貧にさせることができる。
- 相手ライフが少ない時でのとどめ用。
- 「マスカレイドのみ」の盤面では突破されやすいため、他の妨害 + マスカレイドという状況が作れる場面でのみマスカレイドを立てることを心がける。
- クエリティス
- 直接の妨害にならないので、壁にしかならない。
- 同じ融合ならマスカレイドが優先されることが多い。
- エルドリッチ対面では、3500という高い打点への対策としてそこそこ良い壁となる。
- クエリティスからアルバスを呼ぶことでアクセスコードと融合、ということもあった。
- ただし効果破壊するなら相手もアルバスを考慮しているので、それも突破されやすい。
- 強制脱出装置のようなバウンス除去では、召喚効果は不発となるので注意。
その他

- ガーディアン・キマイラ
- 1~2破壊・1~2ドローを赫からフリチェで打つことができるのが強い。
- 打点3300で3000ライン越えというのも偉く、大抵のエースモンスターを殴ることができる。
- 金謙を使用すると効果が使えないので注意(1敗)。
- スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
- 高打点を突破できるというのが強み。
- イグニスターの6000アライバル・ヌメロンの4000メガトンゲイルがメタ対象。
- 烙印は、3700以上完全耐性モンスターへの回答がこれ以外ないため、1枚は入れておきたい。
- 超融合不採用なので出る機会は少なかったが、1度6000アライバルを突破できて有用だった。
- ディンギルス
- ヌメロンの4000メガトンゲイル突破用。
- ヌメロンと会う機会も減ったし、スターヴでも越えられるので、不要かもしれない。
- 烙印融合が使えなくなるので注意。
- ドラゴスタペリア
- 自分としてはマスカレイドを優先することが多かったので、余り使う機会が少なかった。
- 相剣相手にはこれを出したい。
- ドラゴスタペリアが場から消えたら効果無効もなくなるので注意。
不採用・採用検討カード
- デスピアの大導劇神
- 烙印開幕が妨害になる点は優秀。
- シンプルな3000打点として、ワンキルにも貢献できる。
- ただ、まず融合にアクセスできていない状況では死に札であり、手札事故要因となるのを考慮し、途中から抜いた。
- 烙印追放
- 前述の通り、能動的に墓地に送る手段が乏しいことを考慮して途中から抜いた。
- 「罠」であるということも大きな枷で、盤面を返された3ターン目に素引きして死に札になることが多かった。
- 分かつ烙印(イドロック)
- イドロックが決まればほぼ完全なロックができ、かなり強い。
- ただし、墓穴が重すぎること・墓穴されたらリソースが続かないことが重くて途中から抜いた。
- 屋敷わらし
- 赫ケアのために採用される場合があるが、打つ機会がそこ以外に少なすぎるため、不採用。
- シラユキ
- シラユキを入れているデッキもあるが、純烙印デスピアでは芝刈り型でもないと7枚のコストが払えない。
- 羽根箒
- ルーンのフギンの存在のせいで全体破壊の価値が下がったため、コズサイに交代した。
- 無限泡影
- 墓穴をくらわない通りやすい効果無効誘発という点では強い。
- ヴェーラーを採用したい・後攻なら一滴の方が強いため、不採用。
- アルバ・レナトゥス
- ミラジェイドコストから烙印融合をサーチする玉。
- このモンスターからは赫をサーチできないので注意。
- アルビオンで事足りたので不採用。
- アルバスセットから相手のドラゴン族を吸えるが、ほぼ全く機会がなかった(あってもドラゴンリンクくらい?)。
- 失烙印
- 融合召喚の発動無効不可・融合召喚時チェーン不可は強いが、肝心のうららが避けられない・単体で機能せず、融合ができて初めて機能するカードなので不採用。
採用検討
- コードブレイカー・ウイルスソードマン
- バグースカ守備2000を殺す担当。
- 烙印はバグースカが割と致命的であるため、採用する価値はある。
- 魔術師の展開を止めた後にバグースカを立てられて完全沈黙することが2度あった。
- バグースカ以外の使い所がないこと・リンク召喚したターンは烙印融合を使用できないのが欠点。
URポイントをケチって未使用なカード
URポイントを割けなかったため不採用としたカード。
- 超融合
- チェーン不可のフリチェでモンスターを最大2体除去できるのは非常に強い。
- 烙印対面で捲られたことが何度かある。
- 簡易融合 と ミレニアム・アイズ・サクリファイス
- うららケア・捲り用として利用できる。
- ヴェルテ・アナコンダ
- モンスター2体でだれでもミラジェイド。
- それ以降特殊召喚できない制約が重そうなのと、誘発で止められてモンスターが2体並ぶ状況があまりなさそうなので不採用。
欠点
うららに弱いのが難点
烙印融合に対するうららに弱い。
烙印デッキとわかるカードを公開せずに、他のうららの当所を出すカードがない。
そのため、烙印とわかった時点で相手はうららを温存する選択肢を取られてしまう。
後手捲りでも、盤面の妨害を踏み越えることができても最後のうららで何もできなかったというのがありがちだった。
60枚構築にし、強貪や芝刈りを採用することでそこに誘発をもらうという手段はある。
打点での回答が少ない
高打点かつ耐性持ちやスキドレ状況化での高打点モンスターの除去に心許ない。
モンスター除去については、烙印は結構ミラジェイドの除外に頼っている。
2500以上だと出しやすいマスカレイド・クエリティスでは越えられず、ミラジェイドを出す必要がある。
相手が3000打点だと、相打ちになってしまいマウントを取れない。
3700以上のアライバルやメガトンゲイルには、スターヴのような限定的な回答しかない。
ワンキル手段
烙印は、相手がガラ空き盤面でも、烙印融合1枚だけでは8000削りきれずにライフが残ることがしばしばある。
8000を削りきれるように考慮する必要がある。
赫で召喚したモンスターはそのターン直接攻撃できない制約があるのは注意。初心者は殴れると思いがち。
トドメはマスカレイドで詰ませる
残りライフが2000程度であれば、マスカレイドを立てておくことで詰ませることができる。
詰めでのエンド時アルビオンサーチの赫は、手札に加えて自ターン中に使うというのも結構有効な場面が多い。
大きな裏目である墓穴を喰らうことがなくなる。
- 前提
- 烙印融合の1枚だけの動き。
- 墓地・手札に闇1体・手札コスト1がある状況。
- 烙印融合を発動する。
- アルビ → ルベリ → ルベリを素材にミラジェイド。
- アルビオン・ミラジェイドの5500打点で殴る。
- 残りライフ2500
- (アルベルがいたなら残り800)
- ミラジェイド効果でアルビオンコストで墓地送りする。
- エンド時にアルビオンサーチの赫を手札に加えて即座に発動する。
ワンキル用火力要員
打点を用意することでキルラインを下げることができる。
マスカレイド
融合手段があれば大抵マスカレイドを立てられる。
ミリ残りも削れるのが利点。
エルドリッチ
3500で自己蘇生でき、単体で機能するのが利点。
魔法罠1枚要求。
素引きしても、バックに触れる墓地送り除去や3500と高い打点としても優秀。
アルビオン素材のデッキからの墓地送りコストで送れる。
ただし、除去と自己蘇生をすると2枚の魔法罠が必要で、コストが重いのが難点。
ドラマトゥルギア
3000打点。
烙印融合から直接墓地に落としても復活できないので注意。
単体素引きだけでは動けないのが難点。
それと、全くEX使わないデッキが多い環境なので今の評価は低い。
メタのメタ対策
- うらら
- ピンポイントメタなので指名者セットを最大数積む。
- ガンマを採用する。
- 60枚構築にし、強貪・芝刈りを採用することで誘発をもらう。
- 赫に対する墓穴の指名者
- 妨害を赫だけにする状況を極力避ける。
- わらし採用もあり。
- スキドレ
- ガーキマにチェーンして赫で素材にし、ガーキマを除外する。
- 烙印融合 → 喜劇を素材にする → ルベリオン効果にチェーンして喜劇で墓地に送る。
- バグースカ
- スキドレと違って、守備表示で発動した時点で場から除去しても無効化されてしまう。
- 対策札は禁じられた一滴・泡影くらいか。一滴は先行制圧対策としても優秀なので入れておくとよい。
- 群雄割拠・魔封じ・その他永続罠
- 致命的な永続罠は本当にどうしようもない。
- コズサイのようなバック除去札を多く採用するくらいだが、素引き前提なのでドローにお祈りするしかない。
- 闇のデッキ破壊ウィルス
- 魔法宣言されると致命的。
- 闇デッキは、使った側も結構リソースを消費しているので、即サレせずに粘れば案外勝てるかもしれない。
- 闇デッキ使用後にラビュリンスで姫が着地した場合は、墓地回収効果で闇デッキを再度擦られるので勝ち目は薄い。
- 相剣
- 烙印は相剣に弱い。
- 初手ヴィシュダのバウンス効果でミラジェイドをバウンスされ、全破壊効果のなくなる。
- セキショウが立つとミラジェイド除外が封じられるので、除外は相剣トークンに当てるしかない。
- プロートス闇宣言で実質全ての特殊召喚封じ(セキショウ効果 → 龍相剣現 → プロートスで、基本の動きからサーチされる)
- バック除去の方へのメタを厚くすると、更に相剣に対して弱くなる。
ルーン対面
烙印vsルーンでは、群雄割拠・バグースカという致命的な妨害さえなければ割と勝つことができる。
相手がルーンとわかった時は、マスカレイドと墓地開幕の破壊耐性を立てることを考える。
マスカレイドでのダメージを維持することで、殴れない状況でも相手への攻撃ができる。
スキドレ対策に、ルベリオン素材に喜劇を落として、いつでもスキドレを回避できるようにする。
- モンスター破壊のルーン
- 破壊耐性を付ける烙印開幕を黒衣龍で落としたりアルベルでサーチしたりする。
- フギン
- バック除去はほぼ確実にフギンで防御されてしまうので注意。
- EXが既に埋まっている時だけバック除去を行うこと。
- 効果無効のルーン
- ガーキマ
- ルーンは割と対象耐性に弱いので、スキドレさえなければ場に打点として結構維持できる。
- 破壊効果はEXが既に埋まっている時に使うこと。
- が~キマの効果が無効にされるとかなり大きなアド損になる。墓地に融合・できれば喜劇があることを確認した上で使うこと。
- ゲーリ
- 壁用に出したルーンモンスターがいれば、マスカレイドの自己蘇生もできる。
- 岩戸
- 赫をすぐさま使い、マスカレイドにする選択肢もありか?
- デッキ破壊は気にせず、サーチやドローは使う
- デッキ破壊に日和ってサーチや強貪を使わないと、結局パワーに負けてしまう。
- 除外されたカードから逆算してデッキ内の内容は常に意識しておくこと。
- 長期戦はルーンに分がありほぼ確実に負けるので、短期決着を意識する。
その他
先行の盤面は、割と捲られる
ミラジェ赫アドリのムーブは、強いは強いが突破不可ではない。
基本展開だけだと、赫への墓穴で0妨害となってしまう。
烙印の魅力は、おろ埋効果
烙印の魅力は、素の妨害の質やリソース力などもあるが、拡張性の面白さとしては、展開しながら「おろかな埋葬」効果が使えること。
光・闇・打点2500など緩い条件で、あらゆる好きなカードをデッキから墓地送りすることができる。
これだけで様々なデッキの展開に絡められる拡張性がある。
烙印テーマへの対策
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