スクエアエニックスによる、今後の大規模開発に向けてのワークフロー検証・アーティストメインのHoudini運用などを目的とした和室プロジェクトの制作工程・ノウハウなどを紹介。
スライドも公開されている。
もくじ
全体の流れ
- 実際の和室をロケハン
- Houdini・UE4上で写真を再現して検証
- Houdini未経験のアーティストにHoudiniを学習してもらう
- 基本的な説明・課題やサンプルファイルを用意
- プログラマーがツール開発
- メインツールのバグ修正や便利なツール作成・複数人作業での規格統一を助けるツール・ヒューマンエラーを減らす機能など
- 和室を生成する構造を設計する
- 和室の大きさを、畳の敷き方と数で決める
- 天井の高さを決める
- 部屋の角に柱を配置する
- 障子・ふすま・床の間・壁・天井などを配置する
- 天井から照明を吊るす
- 小物を配置する
- Houdiniで畳・壁・柱・ふすま・小物などのアセットを制作
- アセットは、年代・大小・季節感など様々なパターンを用意し、多くの雰囲気の和室を生成できるようにする
- UE4でブラッシュアップ
- 背景の木はSpeedTree
- 囲炉裏の炎や空気感のチリ・ホコリなどはNiagara
- 色調整はDaVinci Resolve15でLUTを調整
- 動画撮影はシーケンサー
- ライティングはアングルごとに手動調整
- なにもない壁は2Dアートをデカールとして使用し、クオリティ向上
- デザイナーのペイントオーバーで改善点を洗い出しし、より作り込む
細かなノウハウ
小物の配置 (31分~)
- 配置用の床を抽出
- 配置したい小物の配置用メッシュを、UVレイアウト機能を使って、床に収まるようにレイアウト
- 配置用メッシュを元に、小物を配置
こたつのコード配置する
- こたつの位置と、壁のコンセントの位置を決める
- 床に点を散りばめ、点と点をつなげて最短ルートを決める
- その道にコードを生成する
- このままでは物に貫通するので、アセット設置用メッシュを押し出ししてできたコリジョンと交差する点を消去する
- アセットを避けたコードの道ができる
こたつの布 (39分45秒~)
- 布はシミュレーションで作る
- そのままではきれいすぎるため、豚頭モデルをアニメーションさせて、人の出入りした使用感のあるシワを付ける