アドオンのボタンをクリックしてからレンダリングするだけで、全てのパスをすぐさま書き出すことができるアドオンを紹介します。
コンポジットノードにてファイル出力ノードに各種パスを設定し、パス情報を正規化するノード構築を行います。
通常のレンダリングを実行するとコンポジットノードの設定が反映され、各パスが画像ファイルとして保存されます。
もくじ
ダウンロード
リンク
リンク
メニュー
- プロパティ → ビューレイヤー → "Build Export Node"
メニューボタンから3種類のノード構築を実行できます。
- アクティブなビューレイヤーの"全てのパス"を書き出し設定
- 全ビューレイヤーの"全てのパス"を書き出し設定
- 全ビューレイヤーの"結合画像"を書き出し設定
- デノイズを使用 メニュー
- 他のパス出力にデノイズノードを利用するかどうかを選択できます
- デノイズパスが有効時に利用されます
- その他 メニュー
- 別シーンを作成して擬似的なパスを出力できるようにする別シーン作成機能や、オブジェクトやマテリアルの色を設定する機能などを利用できます
ノード構築
各種パスをすぐに書き出せる状態にします。
デプスやマテリアルIDなどは正規化され、カラーランプノードで調整されます。
- 調整されるノード
- 正規化ノードで正規化され、カラーランプノードで反転またはカラー化されます
- デプス
- ミスト
- オブジェクトID
- マテリアルID
- Cryptomatte
- 簡易的なIDマップのように書き出すことができます
- Cryptomatteノードに接続され、ピック画像を書き出します
- オブジェクト・マテリアル・アセットが利用できます
- デノイズデータ
- 結合画像とAOをデノイズします
- デノイズノードに接続します
- 出力パス
- シーンの出力パスが設定されます
- 「全ビューレイヤーの"全てのパス"」でノード構築する場合は、各ビューレイヤーごとにフォルダ分けされます
- 「レンダリングに使用」が無効化されているビューレイヤーは、出力ノードがミュートになります
ファイルパスをユーザーがカスタマイズできるオプション
レンダー出力パス名を好きな項目名を組み合わせることができるユーザーパスオプションを追加しました。
$〇〇のような特殊文字が、対応するデータ名に変換されます。
defaultでは$pass_であり、過去バージョンと同じ出力パス名で出力されます。
複数ビューレイヤーの一括ノード作成機能では、パス名がない場合は自動でビューレイヤーごとにフォルダ分けされます(過去バージョンのように)。
| 特殊文字 | 変換後 |
|---|---|
| $blend | blendファイル名。ファイル保存されていない場合は"nosave"となります |
| $scene | シーン名 |
| $vlayer | ビューレイヤー名 |
| $camera | シーンカメラ名 |
| $pass | レンダーパス名 |
デフォルトユーザーパス設定の変更
よく利用するパスは、アドオン設定画面からデフォルトに設定することができます。
パスインデックスの一括設定
- マテリアルもしくはオブジェクトのパスインデックスを一括設定できます
- スロット・選択オブジェクト・シーン・全データなどの、特定のフィルタータイプから設定
- 同じ値を設定・個別の値を設定
ノーマル用シーンの作成
Matcapを利用して、ノーマルマップ書き出し用のシーンを作成します。
新規シーンをリンク作成して、画像のような設定を一括して行います。
疑似オブジェクトID用シーンの作成
ビューポートシェーディングのカラータイプの「ランダム」を利用して、擬似的にオブジェクトIDのようなパス書き出し用のシーンを作成します。
オプションで、その他のカラータイプを設定することができます。
オプション
- シーン作成機能にて、「新規シーンに移動」オプションを追加
- 新規作成したシーンをアクティブなシーンにします
- ノードをセットアップ
- 現在のシーンのコンポジットノードに、作成したシーンの書き出し用ノードをセットアップします
- ランダムカラーを濃く補正することで、使いやすい素材にします
- 黒い背景をマスク抜きします
オブジェクト・マテリアルのランダムカラーの設定
オブジェクトまたはマテリアルのビューポートカラーを、ランダムに設定できます。
簡易的なオブジェクトID / マテリアルIDに利用できます。
デノイズのサポート
各種パスに、デノイズノードをセットアップできます。
デノイズデータ パスの有効が必要です。
サポートしているパス
メニューのオプションから有効にすることで利用できます。
- メニュー
- プロパティエディター > ビューレイヤー > ビューレイヤー > デノイズを使用
- 結合
- ディフューズの直接照明・間接照明・カラー
- 光沢の直接照明・間接照明・カラー
- 伝播の直接照明・間接照明・カラー
- ボリューム
- 放射
- 環境
- 影
- AO
オプション
- 書き出しファイル名を変更
- アドオン設定から、書き出されるファイル名を変更できます
アップデート履歴
ver1.3.64 小さなバグ修正
2023-06-17
[デノイズを使用]オプションにて、結合パスが有効でない場合、エラーが発生する問題を修正しました。
Build Export NodeアドオンはBlender3.5でも動作します。
ver1.3.63 小さなバグ修正
2022-02-15
拡張子がOpenEXRマルチレイヤーの場合、レンダーパス名のリネーム機能が動作しない問題を修正しました。
OpenEXRマルチレイヤーは通常とは別のパス名が利用されていることが原因でした。
ver1.3.6 ユーザーがカスタマイズ可能なファイルパスオプションを追加
2021-10-32
ver1.3.5 Cryptomatteの書き出しタイプ設定を追加
2021-09-06
ver1.3.4 Blender2.92でのバグ修正
2021-01-24
Blender2.92 にて、Cyclesでノードを構築しようとするとエラーが出力されて失敗する問題を修正しました。
(CryptoMatteがCyclesとEeveeで共有されるようになったため、Propertyの名前と場所が変わったことが原因でした)
ver1.3.3 バグ修正
2020-11-29
ver1.3.2 Blender2.82でのバグ修正
2020-10-10
Blender2.82 にて、アドオンのメニューが表示されない問題を修正しました。