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【Lazy Baker ver1.0.1 アップデート】「ハイポリからローポリへベイク」モードを実装・ベイクタイプや細かなオプションを追加【Blenderアドオン】

その他

更新日:

Lazy Baker ver1.0.1のアップデート内容を紹介します。

ハイポリからローポリへベイク

ベイクモードを追加しました。
「自己へベイク(既存のベイク)」と「ハイポリからローポリへベイク(後述)」の2種類があります。

  • ハイポリからローポリへベイクオプションでは、コレクション内のデータを別のローポリのコレクションへと転写します。
    [コレクション名 + 特殊名]と一致するコレクションを探し、ベイク対象コレクションとし、ベイクを行います。
    このモードになると、押し出し・レイの最大距離オプションメニューが増えます。

ベイクテクスチャ

コンポジットでのベイク結果の調整機能を追加

デノイズ

ベイク後にコンポジットノードのデノイズノードを利用して、ノイズを除去します。
ベイクタイプが[結合・AO・影・光沢・伝播・幅]の場合に実行されます。

アンチエイリアス

ベイク後にコンポジットノードのアンチエイリアスノードを利用して、ジャギーを修正します。ジャギーが気になる場合に便利です。

ファイルフォーマットオプションを追加

詳細な画像ファイルのフォーマットを設定できます。
各PNG・JPGなどファイル形式がそれぞれサポートしている設定のみが反映されます。

  • カラーモード BW, RGB, RGBA
  • 色深度 8, 16
  • 圧縮 0~100% (デフォルトで15%)

ベイクタイプを追加

ベイクタイプにアイコンを追加しました。

凸部分(Pointiness)

カラーランプを利用してコントラストを強くするオプションを追加しました。

幅(Thickness)

AOノードの[内側]オプションを利用して、メッシュの厚みが薄い部分をレンダリングします。
例えば、人の耳や鼻に赤みを追加したいマップを取得するのに便利です。

  • 内側
  • ローカルのみ
    • このアドオンではコレクション内のすべてのオブジェクトを結合してレンダリングする仕様のため、コレクション内のオブジェクト同士は影響します。
  • サンプル数
  • 距離
    • 距離が小さいほど狭い範囲になります。

マテリアルID

マテリアル名に基づくランダムカラーをベイクします。
マテリアルごとのマスクを作りたいときに便利です。

マテリアルオーバーライド

ベイク前に対象メッシュのマテリアルを、指定のマテリアルに置き換えます。
ユーザーが作ったマテリアルをベイクに利用することができ、シェーダーノードで作れるあらゆるパスを使うことができます。
ベイクタイプは、マテリアルオーバーライド用のベイクタイプオプションでベイクされます。(Blender内蔵のベイクタイプのみ指定できます)。

ベースカラー・メタリック・アルファ・ソケット名

プリンシプルBSDFノードに繋がっているベースカラーやメタリック・アルファをベイクすることができます。

[ソケット名]オプションでは、プリンシプルBSDFのような様々なソケットから好きなソケットだけを選んで書き出すことができます。

ディフューズベイクタイプで問題が出る場合は、ベースカラーだと正しい結果を得られる場合があります(はメタリックに影響して結果が変わってしまうため)。

詳細

出力ノードに直接接続されているシェーダーノードの'ソケット名'に接続されているノードもしくはその値をベイクします。
'ソケット名'がないシェーダーとつながっているマテリアルは無視されます。

画像チャンネルにパック

このオプションでは、ベイクではなく画像合成を行います。
他のリストアイテムをRGBAごとに指定し、ベイク結果を画像の各チャンネルにパッキングします。

コレクションアイテムのベイクタイプからのみ利用できます。

  • このベイクタイプのアイテムは、他の全てのアイテムがベイクした後に処理されます。
  • 保存ファイル名は、アイテム名となります。

利用するチャンネルの指定

パックに利用する画像の、利用するチャンネルを指定できます。
デフォルトでは、アルファはRGBチャンネル全てを利用し、他のチャンネルでは、RならRなどそれぞれ対応したチャンネルを利用します。

EXRのみをサポート

画像フォーマットは、EXRのみサポートしています
画像保存時に、画像フォーマットは強制的にEXRとなります。
Blenderの仕様として、他の画像フォーマットではRGBがアルファに影響してしまう問題があるためです。

その他

ファイル名でのベイクタイプ名オプションを追加

アドオン設定から、書き出し時のファイル名に含まれるベイクタイプ名を、好きな文字に変更する事ができます。

コレクション補助機能

選択オブジェクトを追加(新規コレクションにリンク)」機能

選択オブジェクトを新規コレクションにリンクし、そのコレクションをリストに追加します。
コレクションにまとめられていないメッシュをベイクする時に便利です。

Low コレクションを作成機能

リストアイテムのコレクションのLowコレクションを作成し、選択オブジェクトをリンクします。
High to Low モードでのLowコレクションを作成するのに便利です。

背景を透過オプション

今までは常時透過背景となっていましたが、透過画像での背景はオプションを有効化しない限りデフォルトで黒背景となるように変更しました。
(「画像をクリア」オプションと同じです)

変更

  • デフォルトのファイル名設定の$itemを、$colleにしました。
    • アイテムを複製したときに名前が変わって、同一コレクション名とならず出力ファイル名が意図せず変わってしまうことがあるため変更しました。
    • アイテム名はあくまでユーザーがアイテムに固有の名前をつけたい時に利用するものとして扱います。
  • ノーマルパスの場合は、背景を(0.5,0.5,1.0)の色にするようにしました。

ベイク後の画像のリロード

ベイク後にベイク画像がBlender内にある場合、画像をリロードするようにしました。
アクティブオブジェクトがある場合、マテリアルの画像ノードを更新します。

FBX書き出し

オブジェクトタイプオプションを追加しました。

既知のバグ

  • オブジェクトを結合オプションの1つのマテリアルオプションにて
    • コレクション名と同名のマテアリアルがプロジェクト内にある場合、mat_name.001のように.001が追加されてしまう問題があります。マテリアル名は重複できないため修正できません。

バグ修正

  • 選択オブジェクトがない以外の場合、またはローカルビューの場合に失敗する問題を修正しました。
  • リンク複製されているオブジェクトが正常にベイクできていない問題を修正しました。
  • 一部メニュー表示が状況によって消える問題を修正しました。
  • ベイク時、対象コレクション内の非表示・ビューポート非表示オブジェクトが影響されない問題を修正しました。

既知のバグ

  • ベイクのメイン機能・FBXの結合オプションでは、親コレクションが非表示・非選択状態だと失敗します。
    • 対象のメッシュが選択できる状態である必要があります。
  • 他のメッシュの影響を受けるため、リンク複製されているオブジェクトが別コレクションにあるとベイク結果がおかしくなります。

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