以下、ネタバレ含む
もくじ
総評
解釈違いで、自分の求めていたエヴァとは違った。
自分は旧劇・Q・シンジ・アスカ・カヲルなどが好きなため、シンエヴァは特にバットエンドではなく、シンアスでもなかったことが大きな要因だったと思う。
視聴後、ため息やら無気力感が多い。他の人と比べればエヴァが好きだった年数は少ないが、自身の作風や嗜好に大きな影響を与えた作品の1つである。自分はまだ好きなのに置いていかれてしまった・終わってしまったことへの喪失感がある。納得してないのもそこからくる部分が大きそう。
自分が気に食わない展開は、大抵は「エヴァ卒業しろ」という意図の内なのだろう。
シンエヴァは前作から長期間空いたし、序やTV版公開時から比べたらかなりの年数だろうし、どのような終わり方であれ感慨深くはある。
エヴァとの馴れ初め
初めてエヴァを知ったのは、確か序のTV放送とそれに合わせたTV版全話の深夜再放送かなにか。 確かビデオかDVDの録画する手段もあったが、予約が手動だったり番組がずれたりして確実ではなかったため、続きが気になりすぎて深夜にTV前に張り付いて体育座りして見ていた気がする。
TV版最終回で「は??」となって調べて旧劇の存在を知り、旧劇の観て「は????」となって考察漁ったり拙い絵を描いたりしていた。
破は「大衆的に面白いエヴァ」で好きだし、Qはエヴァらしい謎で視聴者を翻弄していく感じで好き。
旧劇の陰鬱で登場人物たちが退場していき最後は溶け合わさるような終わり感が正直一番好き。
よかった点
- シンジが、カヲルの死や諸々の罪を乗り越えて成長した点。
この点は大きい。どのような形であれシンジが報われてほしいと旧劇から思っていた。 - 仮称綾波の感情獲得を丁寧に描写した点。
ネルフ側に戻らなければ死ぬことはほぼ確定していたので、成仏したようでよかった。最後の序破波の姿になるシーンよかった。この主要制作陣は、世界観や戦闘シーンを描くのもうまいが、キャラの魅せ方や感情の起伏を描くのがとても丁寧に思った。 - アスカが、シンジに今言われたくないことをボロクソに言っていた点。
あの状況で言われたらシンジのメンタルフルボッコだが、アスカに言われるなら良いかなみたいな…… あの謎ヌルヌル作画シーンは謎。 - トウジ・ケンスケ生存で立派に成長してた点。
どちらもQの時点で退場したと思っていたので、嬉しい不意打ち。既に退場したカヲルや加持が出てきてくれたのも良い。
トウジ・ケンスケに関しては、他の人の感想だが、「同窓会に行ったら自分以外成長している様を見せられて、自分はその間なにしてたんだ」感が大きかった。 - ロング波 ← かわいい
- カジカヲ ← ええやん
- 主題歌よかった。
その他
CMなどのぬるぬるCG格闘シーンは、視聴前ではクオリティ面で不安だったが、あぁ特撮風シーンいれたかったんだね……というのがわかった。
あぁ戦艦バトル入れたかったんだね……
悪かった点
- ハッピーエンド
旧劇場版好きでバッドエンドもしくはメリバ寄りなのが好みだったので、ハピエンな終わり方は好みではなかった。
決着を付けて終わらせる展開としては正解だし、多くの登場人物が救われたのはいいことだとは思う。 - マリシン
最後までポッと出感が消えなかったマリとシンジがくっつくエンドは好みではなかった。 - ケンアス
ケンアスが提示されたが、ケンジも良い奴に成長したんだろうし、加持に若干似てるし、14年経ってるならそりゃまあそうだし、実らない初恋とはそういうものだし、誰かしらとくっつくのも仕方ないよね……という感じ。
Qの時点で14年経ってるアスカとシンジの関係は、単純に考えて大人と14歳年下の子供だし、シンアスルートはもうなさそうかなと薄っすら思っていた。
ではあるが、どうあがいてもシンアス派なので、解釈違い。
定番以外のカプを公式で決めることも「エヴァ卒業しろ」という意図の1つに思う。 - ゲンドウ
ゲンドウに関して、各キャラが弱さを認めて成長するというのはいいが、「さんざん世界に迷惑かけた上人外と化した父を止めに行く息子」の構図は、ありがちなセカイ系に落ち着いた印象。弱さを認めてシンジを抱きしめるシーンはよかった。 - 北上(ピンク髪)が銃向けて思いを吐露するシーンはありがちで陳腐かなって
映像に関して
- 時折BGMの不一致があった。
- 精神世界描写は旧劇の方がよかった。
- CGは大体は良かったが、一部微妙な所があった。巨大綾波の頭部がCGになっていて、演出意図以上に不自然さの方が際立った。その他首なし女体や大量のエヴァなど。
- 終盤の戦闘では天地のわかりにくい場所だったのもあり、多少状況を把握しにくかった。
- 終盤の砂浜の波の作画制作工程を巻き戻していくシーンはTV版意識してはいるんだろうが、それをこのシーンで使う意図がわからなかった。
シンアス派はRE-TAKEを読め
RE-TAKE (スタジオKIMIGABUCHI) - とらのあな