ポリゴンモデリングでの胸の作り方を解説する。
もくじ
おっぱいの造形について
おっぱいの造形は、水の入った球状の袋が付け根の支点から吊り下げられたような形を意識するとよい。
下は球体のように丸みを帯びており、下の球体と上の支点をつなぐカーブは若干膨むように描く。
乳首は、下着を着用していない場合は若干外側寄りになっている。
アタリ用の球体を作る
直接胴体のメッシュから押し出して作ってもいいが、おおまかな目安があると作りやすい。
造形イメージの「水の入った球状の袋」は、プリミティブのUV球を少し変形させるだけでそれっぽく作れるので、これをアタリとして使用する。
(アタリが不要ならこの項は飛ばしていい)
UV球を作成する
- 追加(Shift + A) > メッシュ > UV球で、アタリとなる球体を作成する。
- 胴体の胸部に配置し、球体の末端がおおよその乳首位置になるように回転させる。
ミラーモディファイアを設定する
身体オブジェクトの原点を中心に、球体を対称化する。
- プロパティエディター > モディファイア > ミラーモディファイアを追加する。
- 「ミラーオブジェクト」の設定に、身体オブジェクトを設定する。
形を調整する
プロポーショナル編集(ヘッダーの中央の◎アイコン)で、球体を胸の付け根にまで伸ばして胸部と合うように変形させる。
球体の下部分は球体の丸みをそのまま活かした方がそれっぽいので、元の球体の形を崩しすぎないようにすること。
スカルプトで微調整
全てプロポーショナル編集でやってもいいが、スカルプトモードのスネークフックを活用してもよい。
ブラシの強さは0.1~0.2程度の弱めにし、ブラシを大きくして、形を崩しすぎないように少しづつやさしく整形するのがコツ。
ワイヤーフレーム表示にする
アタリ用が作れたら、本番の時に見やすいように球体をワイヤーフレーム表示にする。
- プロパティエディター > オブジェクト > ビューポート表示 > 表示方法をワイヤーフレームに変更する。
アタリを参考に作る
胸部分を押し出す
アタリを参考に胸部から面を押し出す(面 > 面を押し出し(E) )。
(乳首の位置はもっと上でもいいかも)
押し出した先端の面(乳首)はマージでまとめておく(メッシュ > マージ(M) > 中心に)。
押し出す範囲は上画像くらい。
この押し出す部分が、胸の付け根位置になる。
作成した球体をそのまま使用してオブジェクト結合、F2やマージで繋げるやり方でも問題ない。
ただ、押し出しで作り直した方が、エッジの流れを修正する手間がなく簡単に思う。
ループエッジを追加する
ループエッジを追加し(Ctrl + R)、あたりを参考にスケールで大きさを整える。
徐々にループエッジを追加して丸みをつける
数個のループエッジだけでおおまかに形作ったら、さらにループエッジを追加して丸みを付けていく。
ある程度追加したら、プロポーショナル編集やスカルプトで形を微調整する。
ループエッジを円にする
ループエッジを手動できれいな円にするのは大変だが、LoopToolsアドオンの「円」機能を使うのが楽。
- 設定 > アドオン > LoopToolsと検索して有効化する。
- 編集モード > サイドバー(N) > LoopToolsパネルメニュー > 「円」を実行する。
Mira Toolsで滑らかなカーブを作る
Mira ToolsアドオンのCStretchを利用すれば、手動で作るより簡単できれいなエッジのカーブを作ることができる。
下乳
下乳は隠れるので、内側に食い込むように調整する。
側面から続く付け根の流れが自然になるようにする。
丸みを意識する
球状の丸みを作る。
完全な球体ではなく、肋骨という壁にもたれかかっていることを考慮する。